曲がった松をまっすぐ見るには?

先日、ネットの記事を読んでいたら、
とんちで有名な 一休さんと
浄土真宗の危機を救った蓮如上人の

「曲がった松を、まっすぐに見る」という
逸話です。

知っている方もいるかもしれませんが、
それはこんなエピソードです。

***

ある日一休さんは、
曲がりくねった枝を持つ松を
まっすぐに見たものには
褒美を出すという立て札を立てました。

人々が いろんな角度から見ているのですが
どうやっても曲がって見えて、
まっすぐに見えません。

そこへ蓮如上人がやってきて
一休さんの とんちを見抜き

「曲がった松を、
”曲がった松だ”と見ることが、

”まっすぐに見る”ということだ。」と

一休さんに言いに行き、
褒美を求めました。

ところが、

「いや、お前はダメだ!」と言って
松の木のそばに立てた札の裏を見ろと
追い返します。

看板の裏には
「ただし蓮如を除く』と
書いてあった。

***(ここまで )

これを読んで
以前 アトリエに通ってきてくれた
Gくんのエピソードを思い出しました。

当時、小6のGくん。
楽しいことが大好きで、
のびのびとした性格です。

ダジャレで、人を笑わせることも
大好きです。

これはある日の作品。

https://graciouswind.com/wp-content/uploads/2020/10/990104IMG_0001.jpeg

当時、流行っていた
漫画のキャラクターを描きました。

それを見て、お母様は 開口一番、

「Gは、もっと男らしく
かっこいい面がある。」というのです。

お母様は、ご主人のような
男らしくて頼りがいのある方が
大好きなんですね。

だから、
こんなオチャラケタような絵を
描いてばかりいるGくんと
どう接して良いのか
わからなくて 苦労されていました。

「それはわかるけど、
今、ボクはこれが好きなんだよ。

カーチャンの思うようなボクじゃなくて
”ゴペンナサイ”」

と訴えているような絵にも
見えてしまいますね。

戸惑った顔をするGくんと
顔を見合わせながら、
どうやって話をしたら良いかなと
考えていました。

そうしたら、
Gくんの様子に、すぐにお母様は気づかれて
「でも、それもGなのね」と
何回も ご自身に言い聞かせるように
呟いていました。

曲がった松と思ってしまった
その子の個性そのものである
「ダジャレ大好き」Gくんを
そのまま
「ダジャレ大好きG」なんだなぁと
言い聞かせていたのでしょう。

自分の理想と、現実のお子さんの姿が
重ならないとき、
コントロールできないお子さんに
イライラしてしまうこともあるかと思います。

そんな時に、
このお話を思い出していただけたらと思います。

今、Gくんは社会人になって、
毎日 張りのある充実した生活を
しているそうです。

☆まとめ☆
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ありのままに

まっすぐ見る  とは

曲がった松を

曲がっているな と

そのままに 見ること。

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ではでは

またメールしますね。

Gracious Windとともに

(2020年10月20日発行メルマガより抜粋)

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